(倉沢よしえ / おねえちゃんの唄)
伝統主義者や、図書館の「特性」を守りたいと思う一部の「知識人」はこう言うのである。
図書館は、本を読んだり勉強したりするために残された最後の静寂の場所であり、自宅にそうした場所のない人もいる。だから、図書館をおしゃべりの場所、食べる場所、電話する場所に変えるということは、どこにもない「静寂」の時間を否定することに等しい。
たしかに、町には騒音があふれている。そして図書館はある人には静寂と孤独を与える。しかし、 ある人は散歩をし、友達に会い、新聞を読み、遊んでいる子どもを見守る。コーヒーを飲みながら音楽を聴く。
それは「町のなかの町」なのだ。
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